国際人養成講座(34)~誤解される “暗黙の了解” ~

こんにちは、Frankです。

今から20年以上前になりますか、技術者を5名ほど連れてアメリカの
テネシー州にある、とある日系企業を訪れました。

訪問の目的は、現地の生産ラインへの設備の設置と稼働の確認。初日
工場に行くとさすが日系企業、工場内は全てがきちんと整理整頓され、
気持ちよく仕事を始めることができました。

ところが二日目を迎えた翌日だったと思います、工場に入るやいなや
スーパバイザ—(現場の監督者)のアメリカ人が私のところにやって
きて、こう愚痴をこぼしたのです――

「あなたの会社の機械のことでなくて申し訳ないですが、うちの(日
本人)マネージャーがやるべきことをやってくれなくて困っている」

詳しい話を聞くと、工場内の作業の安全のため数週間前に蛍光灯の追
加設置を頼んだが、未だ取り付けてもらえない、と。

本当はスーパバイザ—である彼自身が自分で業者と掛け合ってすぐに
でも手配したかったが、会社の承認がいるとの事でマネージャーのア
クション待ちになっている状況でした。

スーパバイザ—によると、マネージャーはその場で “I will.” と返事して
くれたので、てっきりすぐにやってもらえるものだと思っていたよう
です。

この種の意思疎通の問題は、日本人と外国人間のコミュニケーション
のみならず、日本人同士でも起こりうること。

では何が問題だったのでしょうか。

やはりマネージャーは要望を受けたあと、進捗状況を適宜、スーパバ
イザ—に伝える必要がありました。

技術的なことはスーパバイザ—に任せ工場を監督してもらう。これに
は権限の委譲を含め、マネージャーのアクションに何ら問題はありま
せん。

ところが、工場内の追加設備や器具の導入に当たっては、事細かに社
内規定に従わなければならないことを、マネージャーはスーパバイザ
—にきっちりと説明していなかったのです。

残念ながらこのケースではスーパバイザーはマネージャーに対して不
信をつのらせ、とどのつまり「最後の手段」(last resort)として私
に訴えたのでした。

「”I will.” と言ったのだから待ってくれるだろう」というのは日本人的
な考え方。残念ながら海外では「暗黙の了解」(tacit understanding)
に期待しない方がいいです。

海外では「言葉を発せずして、意思疎通はありえない」ぐらいの感覚
で、コミュニケーションをとることをお勧めします。

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本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
では次回の講座を楽しみに b^^)

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