英語学習の心得(72)~合成の誤謬~

こんにちは、Frankです。

今回は経済学の用語[合成の誤謬]についてお話をします。
因みに[誤謬]は「ごびゅう」と読みます。

[合成の誤謬]とは簡単に言うと「ミクロの視点で正しいことでも、
それが合成されたマクロの世界では、必ずしも意図した最適の結果が
生じるわけではないこと」ことを指します。

英語で言うと[fallacy of composition]。よく挙げられる例として、
「デフレ・スパイラル」があります。

不況のとき、個人や企業が消費や投資を控えるのはミクロ的には合理
的なわけですが、経済全体、即ちマクロ的には不況を悪化させること
になってしまう、というデフレ・スパイラルです。

このデフレ・スパイラル。1990年代半ばから2000年代の日本企業に
多く見られました。借金返済を優先するがあまり設備投資を控える。

経済全体では景気の悪化を招き、経済は益々縮小する、というもの。
バランスシート不況と呼ばれています。

こうした現象は、経済だけに限ったことなのでしょうか?

政治はどうでしょう。政治家個々人はいいことを言うし、「国家のた
めに頑張ります!」と一生懸命になっていますが、国家レベルでの成
果を見た場合、全体として何も変わっていなかった、なんてことに。

では皆さんの英語学習は如何でしょう。

生徒さんそれぞれは得意分野を持って勉強熱心なのですが、クラス全
体として見た場合に、ディスカッションやディベートスキルが伸びて
いるかというと、そうでもない。

何故なんでしょう?

生徒さん同士の相性が合わないから? それとも講師のペダゴギー、
即ち<教授法>が良くないから?

それもあるかもしれません。でも、もっと大切なことがあります。

私は商社マン、コンサルとして世界を飛び回り、本当に多くの人たち
と会ってきました。英語が上手い人もいっぱい見てきました。と同時
に、人が集まるところで力が発揮できない人もたくさん見てきました。

クラスに入ると目先の会話に終始し、会話をして満足して終わり。そ
の先にあるものは何なのか。全体として何を構築したいのか、それが
見えていない人が多いように思います。

クラスをあなたにとって、単なる自分自身の学習成果の発表の場です
か? それとも自分の資産を生み出し、社会全体にインパクトを与え
るためのエンティティー(本質、実体)へと変貌させる場ですか?

シナジー(相乗効果)が期待できないところに全体の成果はありませ
ん。またシナジーを作り出そうという意欲を持たないと、クラスは形
骸化してしまいます。

[合成の誤謬]は、実は「和」の裏返しだったりします。個々人が自
らの能力を殺し、「和」を重んじ過ぎるが故に「正」→「反」→「合」
の「反」をスキップし、安易にお座なりの「合」へと帰着する。

講師にあてられるまでずっと黙っている生徒さんが多いですが、あて
られる前に、どんどん別の生徒さんの意見に突っ込んでみてください。
反論してください。賛成でも黙っていないで、賛成です」と言ってあ
げてください。それが生産性を産み出すということです。

[合成の誤謬][政治の誤謬]・・・[英語の誤謬]。
実は身近なところに、その原因があるようです。

今晩、寝る前にもう一度このブログを読んでください。
寝る前に[経済用語]を憶えてから寝ましょう。
今日も一歩前進するために・・・。

・「負債」= liabilities ※他人資本や借金のことです。
・「貸借対照表」= balance sheet ※左半分が「資産」、右半分が
        「純資産」と「負債」です。
・「手元流動性」= short-term liquidity ※[(現預金+すぐに売れ
        る有価証券等)/月商]。企業の安定性の指標で
        す。

       
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本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
では次回の講座を楽しみに b^^)

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