英検1級講座(15)~<ジャンル別読解力アップ>文学編~

こんにちは、Frankです。

今日は正直に告白しようと思います。・・・プロポーズだったらいい
のですが、そうではなく、私の国語との出会いについて、です。

まあ、私のように「わが道を勝手に行く」人間を相手にしてくれる
ような女性はいないでしょうから、ことプロポーズについては、
あの世に行くまで悩む必要はなさそうです。

さて私の国語との出会いですが、それは、それはひどいものでした。
今でも忘れません、小学校の5、6年生の頃だったと思います。

「吉田くん、次の段落を読んでちょうだい」と先生にあてられた
ときでした。教科書の漢字が、全く読めないのです。

「(・・・なんだ、こりゃ!・・・)」と心の中で毒づいたのも束の間、
「吉田くん、どうしたの!? 読めないんだったら、立ってなさい!」と
お叱りを受けました。

それから驚いたのなんのって。代わりにあてられたクラスメートの女の子
が、まるで別世界に住んでいる宇宙人のように、難しい漢字をスラスラと
読んでいくではありませんか。

「(・・・彼女は天才だ・・・)」正直にそう思いました。勉強している人
と勉強をしていない人の差を、まざまざと見せ付けられた瞬間でした。

それ以来、中学、高校1年まで、国語は対処のしようのない科目だと諦め
ていました。・・・ところが高校2年を迎えた頃だったでしょうか、クラス
メートのBさん(ファミリーネームがBで始まる、珍しい苗字の女の子
でした)が、昼休みのときに私にこう話しかけてきたのです。

「吉田くん、この小説、おもしろいわよ。読んでみる?」

何しろ本を読むことに全く興味のなかった私でしたが、Bさんの長いサラ
サラ髪から漂うシャンプーの臭いと知的な容姿に惑わされ、いつの間にか
「うん、読む」と返事していました。

彼女が貸してくれた本は、ジュール・ヴェルヌ作の冒険小説「十五少年漂流記」。
今から考えると、彼女は私が国語にもっと興味をもつように、敢えて読みやすい
本を紹介してくれたんだと思います。

私の頭の片隅に、どこか記憶に残っていた本でしたが、そのとき既に魅惑
の霧に包まれてしまっていた私は、二つ返事でその本を受け取ったのでした。

それからが大変。家に帰ってから、毎日10ページ近く読みました。10ページ
というと大した量でもないのですが、当時の私には学問書を紐解くような思い
でした。

生前の母からは「本なんか読んで、何してんのん!?」と逆に病気かと疑われる
始末。それでも何とか読破しBさんに本を返すと、彼女はニコッと私に微笑み
かけました。「吉田くん、面白かったでしょ?」

以来、彼女は少しずつですが、色々と私に本を貸してくれました。

本のやりとりがあり数か月が経った頃だったでしょうか、Bさんが私にこう
言ったのです。「本なんて、自分が面白いと思えば面白いし、面白くないと
思う人だっているのよ。だから無理に書いてあることを全部理解しようなんて
思わなくてもオッケーよ」。

彼女のこの言葉は、私が今まで国語に対して抱いていた悶々とした気持ちを、
一瞬のうちに払拭してくれました。それからというもの、国語の時間が楽しく
なりました。

たとえ授業で間違った答えをしても、許せる自分があり、またそれにもまして
授業のあと「(国語の)先生の答えより、吉田くんの答えの方が面白かったよ」
なんて私に声をかけてくれるBさんの存在が、私に勇気を与えてくれました。

共感できる人がいると、国語はずっと楽しくなる――そんな想いがもてるよう
になり、大学受験も英語ほどのずば抜けた成績は上げられなかったのですが、
国語に対する苦手意識を一掃することができたのです。

哲学編でのTくんと文学編でのBさん。私の人生は、素晴らしいクラスメート
との出会いで大きく変化しました。文学に触れるとは、人の心に触れること。
小説なんかを読んで、自らの琴線に触れれば、本当ラッキーです。

感受性は磨けば磨くほど、共感できる部分が増えてくる。それが文学の醍醐味
なんだと気付いたのは、私が小説を書き始めてからのことでした。

曇っている空を見上げて「また雨か、嫌だなあ」と思う人と、「灰色の雲の
後ろ側は、銀色に輝く裏地がある」(Every cloud has a silver lining)と思う
のか、それは人それぞれの感受性の違いです。国語や文学を学習するって、
そういうことなんだと思っています。

<英検1級講座|50日間トレーニング>の15日目の今日は、そんな文学に
触れる問題にチャレンジしてみましょう。今回は間違っても、気にしないで
ください。

只、間違ったなら、日本語でもいいので、本をもっともっと読んでください。
そして感受性を養ってください。敢えて遠回りをすることで、見えてくる
世界もあります。

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┃☆┃英検1級講座(15)~文学編~
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YOUTH is not a time of life; it is a state of mind; it is not a matter
of rosy cheeks, red lips and [(A) ample (B) maple (C) pimple (D) supple]
knees; it is a matter of the will, a quality of the imagination, a vigor of
the emotions; it is the freshness of the deep springs of life.

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【出典】「挑戦する英語!」:>こちら

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サムエル・ウルマンの「Youth」(青春)からの引用です。

「易きに流れる思いをふり捨てる冒険心、それを青春という。
時には二十歳の青年よりも六十の人に青春はある」。

一市井人ながら、老いへの挑戦を抱いていた彼の思いを感じます。
・・・では、正解と解説です。

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┃☆┃英検1級講座(15)~正解と解説~
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YOUTH is not a time of life; it is a state of mind; it is not a matter
of rosy cheeks, red lips and [(A) ample (B) maple (C) pimple (D) supple]
knees; it is a matter of the will, a quality of the imagination, a vigor of
the emotions; it is the freshness of the deep springs of life.

【正解】(D) supple
【解説】文意は、「青春とは、人生のあるひとときではなく、心のありかた
をいう。ばら色の頬、紅い唇やしなやかな手足ではなく、強い意思、豊かな
想像力、燃える情熱をいう。青春とは湧き出る深い命の泉の清冽さのことを
いう」。「しなやかな」を意味する[(D) supple]が正解です。ampleは
「(体が)太った」、mapleは「《植物》カエデ、モミジ」、pimpleは
「吹き出物」です。

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【出典】「挑戦する英語!」:>こちら

私、Frankの想いが詰まった書籍の数々、
私の心の小宇宙が・・・ここにあります。

Adrift in the Pacific: Two Years Holiday

※「十五少年漂流記」の英語版です。

挑戦する英語!

※音読に最適な教材です。

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今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
では次回の投稿をどうぞお楽しみに。

Frank Yoshida

PS1
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私、Frankには、こんな世界もあります――。

>実践文学の達人

PS2
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