英検®1級講座(8)~ジャンル別読解力アップ|スピーチ編~

びじこんにちは<Frank>です。

今回のテーマはスピーチです。

スピーチだからと言って、敢えて新しいことを学ぶわけではありませ
ん。大衆を相手に喋るスピーチであれば、理解を求めるために簡単な
語彙を使っているケースが多いです。

2009年、ノーベル平和賞を受賞した米国のオバマ大統領。先ずは彼が
同年4月にプラハで行った演説の冒頭を見てみましょう。

Thank you for this wonderful welcome. Thank you to the people
of Prague. Thank you to the people of the Czech Republic.

このように盛大な歓迎をいただき、ありがとうございます。プラハの
皆さん、ありがとうございます。チェコ共和国国民の皆さん、ありが
とうございます・・・

と感謝を述べ、そして・・・

Today, I’m proud to stand here with you in the middle of this
great city in the center of Europe.

今日、私は、ヨーロッパの真ん中に位置するこの大都市の中心部で、
こうして皆さんの前に立てることを誇りに思っています。

I’m proud to stand here with you と述べることによって共感
を生む工夫をしています。このあたりはスピーチの鉄則です。

それからオバマ大統領は、Thank you for your friendship to the United
States.(米国への友情にお礼を申し上げたい)ということで、米国へ
不信感を抱いているであろう人物を味方につける謝意を、冒頭の最後
に持ってきています。

これは、We are the world 的なアプローチでしょうか。

私自身も国内や海外で、特にビジネスシーンでたくさんスピーチをし
てきました。それ故、手前味噌で恐縮ですが、スピーチには自信を持
っています。

いつか施政方針演説や国連でスピーチをする機会があれば、是非とも
やらしていただきたいと思っています。

まあ私のことはさておき、私が最も感動したスピーチを1つご紹介し
ておきます。

約20年前になるでしょうか、英会話クラスでスピーチの指導をしてい
たときのこと。「次の人。教室の前に出て、練習をしましょう」と私
が声をかけた彼女は、公立の女子高生でした。

通常のレッスンでもテキストを完璧に憶えてくる1年生の彼女。発音
もきれいでした。その彼女が前に立ったときでした。クラス全体に、
独特の雰囲気が漂いました。

私が「どうぞ」とスピーチを促したところ、彼女はそこでいったい何
をしたと思います? 笑顔を振りまいたでしょうか? それとも大袈
裟な身振りや手振りでスピーチを始めたでしょうか?

いや、そのどちらでもありません。

彼女が最初にとった行動は、黙って聴衆であるクラスメートの一人一
人に視線を合わせるアイコンタクトをとったのです。それはほんの5
秒足らずの出来事でした。短くも長くもなく、クラス全体を見回して
いる感じでした。

想像がつくと思いますが、その冒頭のたった5秒で、聴衆の心を掴ん
だのです。

私自身、プロのスピーチを色々と見てきましたが、未だに彼女のスピ
ーチを超えるスピーチを見たことがありません。
高校1年生という若
さで、人を呑み込んでしまった彼女。英語を話す以前に、その場に居
合わせた者全員が彼女に魅了されました。

普通スピーチの醍醐味といえば「表現の豊かさ」だったり「話し方」
だったりするわけですが、彼女の場合はスピーチを始める以前に勝負
をつけている自信がみなぎっていました。

小手先でやるスピーチは、皆と同レベルのスピーチになってしまいま
す。たとえ英語の発音が上手くて顔の表情を豊かにしても、所詮それ
までなんです。

大事なのは、その本番までに何をしてきたか。わかりやすく言えば物
事を突き詰めて考える真摯な心と洞察力。妥協しない心と言ってもい
いかもしれません。

[英検®1級講座]の8日目になる今回、私が一番言いたいのは、で
きるだけたくさんスピーチを聞き、他人の考え方に共感できるだけの
心の扉を開いておくということです。

人の心は傘と同じで、開いているときに一番機能します。

オバマ大統領は前述のスピーチを、こう締めくくっています。
Human destiny will be what we make of it.
人間の運命は、私たちが自ら切り開くものです、と。

他人と同じことをしてその中で秀でようとするのではなく、それを超
えた唯一無二の自分を作り、表現していく努力が大事だと思っていま
す。

いい加減なものの考え方しかできない人は、いい加減なスピーチしか
理解できません。
ならば、リスニングや長文読解においても深い聞き
取りや読み取りができないのです。

国語力を高めましょう。読書をしましょう。そして周りの人と意見の
交換をしましょう。

では今日の問題です。

[英検®1級講座(8)|スピーチ編]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
次の英語をわかりやすい日本語に訳してください。

Rules must be binding. Violations must be punished. Words must
mean something. The world must stand together to prevent the
spread of these weapons.

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
【出典】CNN ENGLISH EXPRESS(2009年12月):>こちら

スピーチの難しさは、使っている単語は簡単なのに、どういう意味で
使っているのかを正確に理解することです。問題文のうち binding を
どう訳すのか、このあたりに苦労しそうです。

binding は形容詞的に使われています。if an agreement, contract, de-
cision, etc. is binding, you must do what it says と定義づけています。

実際、ご自分で試訳してみて模範訳と比較してみてください。
では模範訳を。

[英検®1級講座(8)|模範訳]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
次の英語をわかりやすい日本語に訳してください。
Rules must be binding. Violations must be punished. Words must
mean something. The world must stand together to prevent the
spread of these weapons.

【模範訳】
文意は、「規定は拘束力をもたなくてはなりません。違反行為は罰せられ
なくてはなりません。規定の内容にはそれなりの意味がなくてはなりませ
ん。全世界が一致団結してこれらの(核)兵器の拡散を阻止しなくてはな
りません」。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
【出典】CNN ENGLISH EXPRESS(2009年12月):>こちら

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