若気の至り

こんにちは、Frankです。

商社マン時代の社員旅行のお話です。
短いので一気に読んじゃってください。

宿泊先に到着したその晩、宴会も一段落し、私が所属していた中南米
課の課長や先輩、同僚と半ば二次会のようなノリでバーで飲むことに
なりました。

何故か店のマスターと話したくなり、カウンター席へ。左手に私の先
輩が座り、右手には他の会社の、二十代後半ぐらいの男性社員が座っ
ていました。

その社員は更に右隣に座っている同僚とぺちゃくちゃ、ぺちゃくちゃ、
女性のような物言いで喋っていました。最初は気にならなかったので
すが、途中からウザくなり、私の先輩との会話も耳に入らないまま、
私自身の限界が近づいていました。

それからしばらくして私の右隣の男が「うるさかったら、言ってよ」
と、私に唾をかけながら命令口調で言い放ったのです。

すると私の右手が目の前のガラスコップを掴み、いつの間にか彼の顔
面に水をぶっかけていました。「おい。何するん〇〇!」。彼は方言
を喋りました。

「うるさいわ、オマエ!」と私が言ったのもつかの間、彼は私の胸倉
を掴みました。酔っぱらっていたせいか、まったく戸惑いはありませ
んでした。

結論を言うと、殴り合いのケンカにはならなかったのですが、それ以
来、どこかでその方言を聞くたびに、頭に血がのぼったのを覚えてい
ます。

ケンカにならなかった理由ですか? それは、私の左手に座っていた
先輩がその男にひとことこう言い放ったからです。

――鼻の骨を折られたくなかったら、黙っとけ!

私の先輩は九州の、元大学空手チャンピョンで、低音でドスの利いた
声が凄かった。昭和の時代ですね。

余談ですが、この先輩、大阪の南で上司に絡んだチンピラを右の正拳
突き一発でぶちのめした経歴の持ち主です。彼は私の先輩というより、
会社のボディーガード的な存在でした。

私の出版書籍に興味のある方はこちらをご覧ください。

只今、人気ブログランキングに参加しています。
今日の[実践旅行の達人]のランキングは――