こんにちは<Frank>です。
今日はアイザック・ニュートンの名言の背景にある「人間の狂気」と株式市場について考えてみたいと思います。
ニュートンといえば、万有引力の法則や光学の研究で有名ですが、実は彼自身も投資に手を出していました。特に1720年に起こった「南海泡沫事件(South Sea Bubble)」は、彼の財産に大きな打撃を与えた歴史的事件として知られています。
当時のイギリスでは南海会社の株が急騰し、多くの投資家が熱狂的に買いに走りました。ニュートンも最初は慎重に利益を確定させたものの、周囲がさらに儲けていく姿を見て再び参入し、結局は大損を抱えてしまったのです。その時に彼が口にしたとされるのが、あの有名な言葉――
「天体の運動は計算できるが、人々の狂気は計算できない」
この言葉には、科学的合理性を極めた天才でさえも、人間の欲望や集団心理の渦に抗えなかったという痛切な教訓が込められています。
現代の株式市場もまた、本質的には同じ構造を持っています。AI やアルゴリズム取引が進化しても、株価を左右する最大の要因は「人間の感情」です。欲望と恐怖。この二つの感情が、相場を時に非合理的な方向へと導きます。誰もが「今度こそ上がり続ける」と思った瞬間に市場は崩れ、逆に「もう終わりだ」と悲観が広がった時に底を打つ。歴史は何度も同じことを繰り返しています。
投資の世界でしばしば語られるのが「市場は読めない」という事実です。もちろんチャート分析やファンダメンタルズ研究には意味があります。しかし、それらはあくまで一つの視点に過ぎません。人間の集団心理が暴走したとき、理屈は簡単に吹き飛ばされてしまいます。だからこそ、投資家にとって最も大切なのは「市場を完璧に予測すること」ではなく「自分のリスクを制御すること」なのです。
ニュートンが失ったものは単なる財産だけではありません。彼は人間心理の不可解さ、そして投資の不確実性を身をもって学びました。これは現代の私たちにとっても変わらぬ教訓です。バブル相場に乗り遅れる恐怖から無理に投資すれば、やがて暴落に巻き込まれてしまう。逆に、市場全体が恐怖に沈む時こそ冷静さが試される瞬間です。
「市場の狂気を計算することはできない」――この前提に立てば、我々が取るべき戦略も見えてきます。長期投資であれ短期売買であれ、まずは自分自身の欲望をコントロールすること。感情に振り回されないこと。それこそが、数百年前のニュートンが伝えようとした最大のメッセージなのかもしれません。
株式市場は常に魅力的で、同時に危険です。私たちは「次の一手」を計算しようとしますが、最終的には予測不能な「人間の狂気」に直面します。その事実を忘れずに、自分の資産を守り抜くための賢明な投資を続けていきたいものです。
免責条項!
本記事は一般的な情報提供を目的としており、投資や金融商品への個別の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。市場の状況や税制により、資産運用の成果は変動する可能性があります。
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