こんにちは<Frank>です。
このシリーズでは、現代文に関する問題を出題しています。出典は、
短編小説『桎梏』です。
商社マンの富田は、帰宅途上の車内で十年ぶりに詩織と再会する。
殺伐とした夫婦関係に嫌気がさしていた富田は、詩織との時間に癒
しを求めるようになる。過去の別離の理由を詮索し始める詩織に不
安を感じ始める富田。ある日、詩織の家で見た新聞の記事がうねり
となり、富田の過去が暴かれる。
絵本・童話作家さんとのリレー形式で紡いだミステリープロット。
『ちょっぴりミステリアスなアンソロジー』の第7作目。総文字数
約19905字の短編小説。男女の永遠のテーマを考えさせる作品です。
【問題】
次の文章を読んで問いに答えなさい。
(①)一週間が経った同じ曜日に、また彼女と電車で(②)会った。
「(③)乗れたね」
荒い息で駆け込み乗車をした私を見て、彼女は笑った。
遠慮がちだったこの前とは違い、彼女は自然体で私に話しかけた。離婚したらしく、結婚はもう(④)だと言った。
「ちょっとだけ寄り道する?」
彼女はそのとき、家の近くに来ないかと私に勧めた。
(⑤)駅からすぐのところに、和風の洒落た喫茶店ができたからだ、と。どうせ家に帰っても、私の出来事に全く興味を示さない妻が待っているだけだ。私は思い切って彼女に続いて特急を降り、各停に乗り継いで、彼女の(⑥)降車駅で降りた。
駅の改札口を出てロータリーを歩き、神戸に向かう国道に差しかかったとき、パラパラと雨が降り出した。気温は十度と、平年に比べるとこの時期、暖かい方だったが、久しぶりに降る雨に、いつになく冷たさを感じた。
【問い】
括弧の中の①②③④⑤⑥のなかに、それぞれ平仮名四文字を入れなさい。平仮名は
下記の選択肢の中から選びなさい。同じ文字を使ってもかまいません。
(選択肢)いかぎそたつっでなのばもらりれん
【出典】ちょっぴりミステリアスなアンソロジー短編小説『桎梏』
©(By Frank Yoshida)
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【模範解答】
① それから
② ばったり
③ ぎりぎり
④ こりごり
⑤ なんでも
⑥ いつもの
因みに「桎梏(しっこく)」とは、手かせ足かせ。自由を束縛する
もの、と言う意味です。
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