年金受給額のリアルな差――厚生年金と国民年金、ソロプレナーが直面する現実

こんにちは<Frank>です。

今回は「年金受給額の予測」をテーマに、大学を卒業してから60歳まで企業勤めをした場合(厚生年金)と、卒業直後からソロプレナーとして国民年金だけを払い続けた場合の違いを具体的に検証します。

独身を貫いたケースを想定し、65歳からの年金受給額の差をリアルに分析していきます。

厚生年金と国民年金の仕組みの違い

まず前提として、日本の公的年金は「二階建て」の仕組みになっています。

* 国民年金(基礎年金):全国民が加入。満額で年額約80万円(2025年度水準)。
* 厚生年金:会社員や公務員が加入。基礎年金に上乗せされる形で支給。報酬比例の仕組みで、年収や勤続年数によって給付額が大きく変わります。

この二階建て構造のため、会社勤めを続けるか、それともソロプレナーとして独立するかで、老後の生活に直結する年金額に大きな差が出てきます。

大学卒業後に企業勤めを続けた場合

仮に22歳で大学を卒業し、60歳まで38年間会社員として働いたとしましょう。厚生労働省のモデルケースによれば、平均年収が500万円前後の人の場合、65歳からの年金受給額は以下のようになります。

* 基礎年金:約78万円/年
* 厚生年金:約140万円/年
* 合計:年間約218万円(月額 約18万円)

ここで簡単な計算式を使うと:

$$
年金額 = 基礎年金 + (平均標準報酬額 × 5.481/1000 × 加入月数)
$$

仮に平均標準報酬額を 42万円(=年収約500万円)とし、加入月数を 456か月(38年)とすると:

$$
42万 × \frac{5.481}{1000} × 456 ≒ 105万円
$$

これに基礎年金約78万円を加えると183万円~220万円前後が見込まれる、という計算です。

大学卒業後すぐにソロプレナーになった場合

一方で、大学卒業と同時に独立し、国民年金を満額(40年間)納付したとしましょう。

* 基礎年金のみ:年間約78万円(月額 約6.5万円)

厚生年金がないため、企業勤めとの大きな差がここで生まれます。

厚生年金と国民年金の差額

それでは両者を比較してみます。

* 企業勤め(厚生年金あり):月額 約18万円
* ソロプレナー(国民年金のみ):月額 約6.5万円
* 差額:月額 約11.5万円、年間で約140万円

つまり、長期的に見ると老後資金に数千万円単位の差が生まれる可能性があるのです。

ミクロベースでの影響

個人レベルでは、この差額を補うために投資や副業収入が不可欠になります。例えば、国民年金のみのソロプレナーが老後に月額18万円程度の生活を維持したい場合、以下のような投資戦略が必要です。

$$
不足分(月額11.5万円)× 12ヶ月 × 20年 = 約 2,760万円
$$

つまり、定年までに少なくとも3,000万円前後の金融資産を積み立てる必要があるという現実が見えてきます。

マクロベースでの影響

社会全体で見れば、ソロプレナーやフリーランスの増加は「年金制度の財源構造」にも影響を与えます。厚生年金は労使折半で保険料を支える仕組みですが、国民年金は全額自己負担。フリーランス人口が増えれば、将来的に「支える側」と「支えられる側」のバランスが崩れるリスクがあります。

そのため、政府は「iDeCo」や「小規模企業共済」といった自助努力の制度を整備していますが、それだけでは十分ではありません。

ソロプレナーとしての現実的な対応策

ソロプレナーが年金格差を埋めるためには、以下のような選択肢があります。

* 積立 NISA や iDeCo での長期投資
* 民間年金保険の活用
* 不動産や配当株からのインカムゲイン
* 海外とのビジネスによる複数収入源の確保

独立した自由を享受する一方で、社会保障のカバー不足を補うための積極的な資産形成が求められます。

年金受給額シミュレーション(独身・65歳受給開始)

ケース 基礎年金 厚生年金/上乗せ 合計年金額 月額換算
大学卒業後から企業勤め(厚生年金) 約78万円 約140万円 約218万円 約18万円
大学卒業後からソロプレナー(国民年金のみ) 約78万円 なし 約78万円 約6.5万円
差額(企業勤め-ソロプレナー) 約140万円 約140万円 約11.5万円

以上の点をまとめると、

* 企業勤めを続けた場合とソロプレナーになった場合では、老後の年金額に年間140万円以上の差が出る可能性がある。
* 独立の自由を選ぶなら、その分だけ早期からの資産形成戦略が不可欠。
* マクロ的にはフリーランス増加が年金制度の持続性に影響を及ぼす可能性がある。

つまり、「ソロプレナー」という働き方を選ぶなら、年金をあてにせず、自分の未来は自分で設計する覚悟が必要だということです。

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免責事項!

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動や年金受給額を保証するものではありません。実際の受給額は年収、勤続年数、制度改正などによって変動します。最終的な判断は、必ずご自身の責任で行ってください。


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Frank

■ 兵庫県立神戸商科大学・商経学部経済学科卒。総合商社勤務後、国際ビジネスコンサルタントとして独立。北米・中南米・オセアニア・東南アジア・欧州・アフリカ諸国等での駐在、インターナショナル・マイクロエレクトロニクス・アンド・システムズ国際会議での講演、米国および台湾新竹縣シリコンバレーでの表面実装技術テクニカル・アドバイザー、米国直接投資に関わる国際訴訟問題解決のためのアイスブレーカー、レザービジネスでの貿易顧問、木材輸入業での商談等、数多くのグローバルビジネスの経験を積む。■ ビジネスコンサルティングに従事する傍ら国連英検(UNATE)特A級・ビジネス英検(BEST)A級・ボランティア通訳検定(V通検)A級・看護英語試験(TOPEC)満点・日商ビジネス英検1級・観光英検1級・全商英検1級・英単語検定(単検)1級・実用英語技能検定(英検®)1級・通訳案内業国家資格を含む英語資格十冠を達成。イーラーニング講座開講後、ズーム・スカイプレッスンとの相乗効果で英検®1級合格者72名、全国通訳案内士国家試験合格者47名、TOEIC®990満点取得者6名やその他英語資格取得者を多数輩出。■《英会話講師への登龍門》として定着した筆者開講の[実践英語の達人クラス]では、プロの英会話講師や大学教授・講師、塾講師も受講。20名以上の上級英会話講師を育成。■ goodbook出版主催の《2008年度出版登龍門》にて短編ラブロマンス小説『離れられなくなっちゃう』がグランプリ(大賞)を受賞、2009年1月商業出版にてデビュー。2012年5月には同じく商業出版にて長編社会派ミステリー小説『謎のルージュ』を出版。現在ペーパー版・Kindle版を合わせ全14作をアマゾンにて好評発売中。■ 趣味はバイクツーリング。メガツアラーの[Suzuki/GSX-1300R Hayabusa]を駆り、全国の海岸線を周遊。孤高の旅を満喫する。

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