こんにちは＜Frank＞です。
取り敢えず今は、参考図書を読み進めている、って感じです。とは言
え今回のテーマ「仕事とエネルギー」は物理学において非常に重要な
概念なので、微力ながら纏めておきます。
１．仕事（Work）
物体に力を加えてその物体を移動させるとき、力がその物体に対して
行う「仕事」が発生します。仕事の定義は次の通りです。
𝑊 = 𝐹𝑑・cos𝜃
W: 仕事 (J, ジュール)
F: 力 (N, ニュートン)
d: 力の方向に沿った移動距離（m, メートル）
θ: 力と移動距離の間の角度
仕事が正の値になる場合は力が物体を移動させる方向に働いており、
負の値になる場合は力が物体の移動を妨げる方向に働いていることを
意味します。
２．位置エネルギー（Potential Energy）
位置エネルギーとは、物体がその位置によって持つエネルギーです。
最も一般的な形は重力に対する位置エネルギーで、地球の重力場にお
ける物体の位置に依存します。重力に対する位置エネルギーの式は次
の通りです。
𝑈 = 𝑚・𝑔・ℎ
U: 位置エネルギー（J, ジュール）
m: 物体の質量（kg, キログラム）
g: 重力加速度（約 9.81 m/s²）
h: 高さ（m, メートル）
物体が高い位置にあるほど、その位置エネルギーは大きくなります。
３．運動エネルギー（Kinetic Energy）
運動エネルギーは、物体がその運動によって持つエネルギーです。
運動エネルギーの式は次の通りです。
𝐾 = (1/2)𝑚𝑣2
K: 運動エネルギー（J, ジュール）
m: 物体の質量（kg, キログラム）
v: 物体の速度（m/s, メートル毎秒）
物体の速度が速いほど、その運動エネルギーは大きくなります。
４．仕事とエネルギーの関係
仕事とエネルギーの関係は、エネルギーの変換を通じて理解できます。
力が物体に対して仕事を行うと、その物体のエネルギーが変化します。
例えば、物体を持ち上げるために力を加えて仕事をすると、その物体
の位置エネルギーが増加します。同様に、物体を加速させるために力
を加えて仕事をすると、その物体の運動エネルギーが増加します。
仕事とエネルギー保存の法則によれば、エネルギーはその形態を変え
ることはあっても、総量が変わることはありません。つまり、仕事に
よってエネルギーが一方から他方に変換される際、エネルギーの総量
は常に一定に保たれます。
まとめると、
１）仕事は物体に力を加えて移動させる際に行われる。
２）位置エネルギーは物体の位置によって持つエネルギーで、物体が
高い位置にあるほど大きい。
３）運動エネルギーは物体の運動によって持つエネルギーで、物体が
速く動くほど大きい。
４）仕事とエネルギーの関係は、エネルギーの変換を通じて理解され、
エネルギー保存の法則に従う。
以上の点、文系の私にはいっぱいいっぱいなのですが、頭に入れて
おきます。
ではここで基礎的な問題を出題します。模範解答は罫線の下に掲載
しています。ご自分で解答した後、ご参照ください。
【問題】
質量 𝑚 = 2.0 kg の物体が、地面から高さ ℎ = 5.0 m の位置に静止し
ている。物体はある瞬間に初速度 𝑣0 = 0 m/s で自由落下を始め、空
気抵抗を無視できるとする。
１．地面に到達する直前の物体の速度 𝑣 を求めなさい。
２．物体が落下する間に変化する位置エネルギー、運動エネルギー
の大きさをそれぞれ求めなさい。
３．この問題がエネルギー保存の法則を満たしているかを確認しな
さい。
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【模範解答】
１．地面に到達する直前の物体の速度 𝑣
まず、物体が自由落下する場合、エネルギー保存則を用いて地面に
到達する直前の速度を求めます。位置エネルギーと運動エネルギー
の変換を考えます。
物体が静止している状態から自由落下するので、初めの位置エネル
ギー 𝑈0 は、
𝑈0 = 𝑚𝑔ℎ = 2.0 × 9.8 × 5.0 = 98 J
です。
地面に到達する直前の位置エネルギーはゼロであり、すべて運動エ
ネルギー 𝐾 に変換されます。
運動エネルギーは次の式で表されます。
𝐾 = (1／2)・𝑚𝑣2
エネルギー保存の法則より
𝑈0 = 𝐾
が成り立つので、
98 = (1／2) × 2.0 × 𝑣2
この方程式を 𝑣 について解くと、
98 = 𝑣2
𝑣 = (√98) ≈ 9.9 m/s
（答え）地面に到達する直前の速度 𝑣 は約9.9 m/sです。
２．落下中に変化する位置エネルギーと運動エネルギー
位置エネルギーの変化量 Δ𝑈 は、物体が地面まで移動したときの
位置エネルギーの減少量です。
Δ𝑈 = 𝑈0 − 𝑈 = 98 J – 0 = 98 J
運動エネルギーの増加量 Δ𝐾 も同じく 98 J となります。これは、
位置エネルギーが減少した分だけ運動エネルギーが増加するため
です。
（答え）位置エネルギーの変化量は 98 J、運動エネルギーの増加
量も 98 J です。
３．エネルギー保存の法則の確認
この問題では、空気抵抗がないため、重力以外の外力が仕事をし
ません。そのため、機械的エネルギーが保存されると考えられま
す。初めの位置エネルギー 𝑈0 = 98 J がすべて運動エネルギーに
変換され、地面に到達する直前の運動エネルギーも 98 J となるた
め、エネルギーの総量は変わっていません。よって、この問題は
エネルギー保存の法則を満たしています。
（答え）エネルギー保存の法則が成り立っています。
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今日もご一読いただき、ありがとうございました。
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