第1章:力学(9)エネルギー保存則

こんにちは<Frank>です。

参考図書をひと通り読むだけでも一苦労です。式がいっぱい登場しま
すが、「これとこれが等式で結ばれるんだ」ぐらいの軽い感じで読み
進めています。

1.運動エネルギーと仕事の関係式
1)運動エネルギー(Kinetic Energy)
  運動エネルギーは、物体が持つ運動に基づくエネルギーです。
  質量 𝑚 の物体が速度 𝑣 で運動しているとき、その運動エネル
  ギー 𝐾 は以下の式で表されます。

  𝐾 = (1/2)・𝑚𝑣2

2)仕事(Work)
  仕事は、力 𝐹 を物体に対してある距離 𝑑 だけ移動させたとき
  に行われるエネルギーの移動を指します。力と移動方向が同じ
  場合、仕事 𝑊 は以下の式で表されます。

  𝑊 = F・𝑑

  力が物体に仕事をすると、その結果として物体の運動エネルギー
  が変化します。これを運動エネルギーと仕事の関係式で表すと、
  次のようになります。

  𝑊 = Δ𝐾

  ここで、Δ𝐾 は運動エネルギーの変化量です。

2.エネルギー保存則
エネルギー保存則は、孤立系において全エネルギーの総量が時間とと
もに変わらないことを述べています。これは、エネルギーが一形態か
ら別の形態に変換されても、総エネルギー量が一定であることを意味
します。

エネルギー保存則は以下のように表されます。

初めの全エネルギー = 後の全エネルギー

具体的な形で言うと、力学的エネルギー(運動エネルギー 𝐾 と位置
エネルギー 𝑈)が保存される場合、次のようになります。

𝐾1 + 𝑈1 = 𝐾2 + 𝑈2

ここで、

・𝐾1 は初めの運動エネルギー
・𝑈1 は初めの位置エネルギー
・𝐾2 は後の運動エネルギー
・𝑈2 は後の位置エネルギー

例えば、自由落下する物体の場合、位置エネルギーが運動エネルギー
に変換され、全体のエネルギーが保存されます。

この原理は、多くの物理現象を理解するための基本であり、エネルギ
ーの変換や保存に関する様々な問題を解くために使用されます。

余談ですが、数年前私が英語を教えていたサッカーのJ1のトレーナ
ーの方がこんなことを仰っていました。

「(Frank)先生。教えているときは立っているだけで運動していな
いみたいですが、かなりエネルギーを使っています」と。

確かに重力を受けながら、レッスン中は喋り続けていたので、かなり
のエネルギーを消費していたかもしれません。何十年も病院のお世話
になっていないのは、ティーチングを通してのエネルギーの消費バラ
ンスがいいのかもしれません。

物理と化学を同時進行で学習している私。ますます興味が湧いてき
ました。

ではここで基礎的な問題です。模範解答は罫線の後に掲載していま
す。解答後、参照してください。

【問題】
滑らかな水平面上で、質量 𝑚1 = 2.0 kg の物体 A と、質量 𝑚2 = 3.0 kg
の物体 B が、それぞれ互いに逆方向に速さ 𝑣1 = 4.0 m/s と 𝑣2 = 3.0 m/s
で運動しています。物体 A と B は完全非弾性衝突をし、衝突後に一体
となって運動するとします。このとき、衝突後の合体した物体の速さ
𝑣 を求めなさい。また、衝突によって失われた運動エネルギーを求め
なさい。

【Gratitude】
Special thanks to Pixabay for free photos.

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【模範解答】
1.衝突後の速さ 𝑣 v を求める
運動量保存則を考えます。外力が作用していないため、衝突前後で
系全体の運動量は保存されます。

1)衝突前の運動量
p ​ = 𝑚1𝑣1 − 𝑚2𝑣2
ここで、物体 A の進行方向を正の向きとします。したがって、B
の速度は負の方向と考え、式にそのまま代入します。

2)各物体の運動量
𝑝𝐴 = 𝑚1 × 𝑣1 = 2.0 kg × 4.0 m/s = 8.0 kg⋅m/s
pB = m2 × (−v2) = 3.0kg × (−3.0)m/s = −9.0kg⋅m/s

3)合計の運動量
𝑝 = 8.0 kg⋅m/s − 9.0 kg⋅m/s = −1.0 kg⋅m/s

4)衝突後の合体した物体の質量
𝑚合体 = 𝑚1 + 𝑚2 = 2.0 kg + 3.0 kg = 5.0 kg に対し、運動量保存則よ
り衝突後の速さ 𝑣 は次のようになります。
𝑚合体⋅𝑣 = 𝑝
5.0 kg⋅𝑣 = −1.0 kg⋅m/s
𝑣 = −(1.0/5.0)m/s = −0.2 m/s
よって、衝突後の合体した物体の速さは
𝑣 = 0.2 m/s(B の進行方向に運動)です。

2.衝突によって失われた運動エネルギーを求める
運動エネルギーの変化量を求めます。衝突前後で失われた運動エネ
ルギーの量は、衝突前の運動エネルギーと衝突後の運動エネルギー
の差です。

1)衝突前の運動エネルギー 𝐾
𝐾 = (1/2)・𝑚1𝑣12 + (1/2)𝑚2𝑣22
= (1/2) × 2.0 kg × (4.0 m/s)2 + (1/2) × 3.0 kg × (3.0 m/s)2
= (1/2) × 2.0 × 16.0 + (1/2) × 3.0 × 9.0
= 16.0 + 13.5 = 29.5 J

2)衝突後の運動エネルギー 𝐾
𝐾 = (1/2)𝑚合体𝑣2
= (1/2) × 5.0 kg × (0.2 m/s)2
= (1/2) × 5.0 × 0.04 = 0.1 J

3)失われた運動エネルギー Δ𝐾
Δ𝐾 = 𝐾 − 𝐾
= 29.5 J − 0.1 J = 29.4 J

この問題では、まず運動量保存則を用いて衝突後の速さを求め、次
に運動エネルギーの変化から失われたエネルギーを計算しました。
完全非弾性衝突では、運動エネルギーの一部が熱や変形に変換され
るため、運動エネルギーが失われることを確認できました。

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Frank

■ 兵庫県立神戸商科大学・商経学部経済学科卒。総合商社勤務後、国際ビジネスコンサルタントとして独立。北米・中南米・オセアニア・東南アジア・欧州・アフリカ諸国等での駐在、インターナショナル・マイクロエレクトロニクス・アンド・システムズ国際会議での講演、米国および台湾新竹縣シリコンバレーでの表面実装技術テクニカル・アドバイザー、米国直接投資に関わる国際訴訟問題解決のためのアイスブレーカー、レザービジネスでの貿易顧問、木材輸入業での商談等、数多くのグローバルビジネスの経験を積む。■ ビジネスコンサルティングに従事する傍ら、国連英検(UNATE)特A級・ビジネス英検(BEST)A級・ボランティア通訳検定(V通検)A級・看護英語試験(TOPEC)満点・日商ビジネス英検1級・観光英検1級・全商英検1級・英単語検定(単検)1級・実用英語技能検定(英検®)1級・通訳案内業国家資格を含む英語資格十冠を達成。イーラーニング講座開講後、ズーム・スカイプレッスンとの相乗効果で英検®1級合格者72名、全国通訳案内士国家試験合格者47名、TOEIC®990満点取得者6名やその他英語資格取得者を多数輩出。■《英会話講師への登龍門》として定着した筆者開講の[実践英語の達人クラス]では、プロの英会話講師や大学教授・講師、塾講師も受講。20名以上の上級英会話講師を育成。■ goodbook出版主催の《2008年度出版登龍門》にて短編ラブロマンス小説『離れられなくなっちゃう』がグランプリ(大賞)を受賞、2009年1月商業出版にてデビュー。2012年5月には同じく商業出版にて長編社会派ミステリー小説『謎のルージュ』を出版。現在ペーパー版・Kindle版を合わせ全14作をアマゾンにて好評発売中。■ 趣味はバイクツーリング。メガツアラーの[Suzuki/GSX-1300R Hayabusa]を駆り、全国の海岸線を周遊。孤高の旅を満喫する。

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