こんにちは<Frank>です。
少しずつですが、物体の衝突時における sin, cos の計算方法が分かっ
てきたので、運動量保存則の解法を読んでも若干理解できるようにな
りました。参考図書を何度も読んで、更に理解を深めないといけませ
ん。
1.衝突と運動量保存則
1)運動量とは
運動量(momentum)は、物体の質量(𝑚)と速度(𝑣)の積で定義
されます。
𝑝 = 𝑚𝑣
2)運動量保存則
運動量保存則は、外部からの力が働かない限り、閉じた系(他の物体
と相互作用しない系)内での総運動量は一定であるという法則です。
例えば、2つの物体AとBが衝突する場合、それぞれの運動量は衝突前
後で変わることがありますが、系全体の運動量の合計は変わりません。
・衝突前の運動量の和:
𝑝before = 𝑚𝐴𝑣𝐴1 + 𝑚𝐵𝑣𝐵1
・衝突後の運動量の和:
𝑝after = 𝑚𝐴𝑣𝐴2 + 𝑚𝐵𝑣𝐵2
運動量保存則によれば、次の式が成り立ちます。
𝑝before = 𝑝after
𝑚𝐴𝑣𝐴1 + 𝑚𝐵𝑣𝐵1 = 𝑚𝐴𝑣𝐴2 + 𝑚𝐵𝑣𝐵2
2.跳ね返り係数
1)定義
跳ね返り係数(coefficient of restitution, 𝑒)は、衝突前後の速度の比
を表す無次元量です。この係数は、衝突がどれだけ弾性的であるかを
示します。跳ね返り係数は次のように定義されます。
𝑒 = (𝑣𝐵2 − 𝑣𝐴2)/(𝑣𝐴1 − 𝑣𝐵1)
ここで、
𝑣𝐴1, 𝑣𝐵1 は衝突前の物体Aおよび物体Bの速度
𝑣𝐴2, 𝑣𝐵2 は衝突後の物体Aおよび物体Bの速度
2)跳ね返り係数の値
𝑒 = 1 : 完全弾性衝突。エネルギー損失がない理想的な衝突。
0 < 𝑒 < 1 : 非弾性衝突。衝突によって一部のエネルギーが失われる。
𝑒 = 0 : 完全非弾性衝突。物体が衝突後に一体化して同じ速度で動く。
3)完全弾性衝突の場合の速度
完全弾性衝突(𝑒 = 1)の場合、エネルギーも保存されるため、以下
の関係が成り立ちます。
・衝突後の速度を求めるための式
𝑣𝐴2 ={(𝑚𝐴 − 𝑚𝐵)/(𝑚𝐴 + 𝑚𝐵)}・𝑣𝐴1 +{(2𝑚𝐵)/(𝑚𝐴 + 𝑚𝐵)}・𝑣𝐵1
𝑣𝐵2 ={(2𝑚𝐴)/(𝑚𝐴 + 𝑚𝐵)}・𝑣𝐴1 +{(𝑚𝐵 − 𝑚𝐴)/(𝑚𝐴 + 𝑚𝐵)}・𝑣𝐵1
これらの式を使うことで、衝突後の物体の速度を計算することができ
ます。
以上、運動量保存則は、衝突前後の系全体の運動量が保存される法則
です。跳ね返り係数は、衝突がどれだけ弾性的かを示す指標であり、
0から1の間で変化します。このように、衝突の解析には運動量保存則
と跳ね返り係数の両方を用いることが重要です。
ではここで基礎的な問題を出題します。模範解答は罫線の後に掲載
しています。解答後、参照してください。
【問題】
質量 𝑚1 = 2 kg の物体 A が、速さ 𝑣1 = 4 m/s で右向きに運動してい
る。一方、質量 𝑚2 = 3 kg の物体 B は静止している。物体 A が物体
B に完全弾性衝突をした後、物体 A の速さ 𝑣1‘ と物体 B の速さ 𝑣2′ を
求めよ。条件は、1)衝突は一方向に沿って行われ、完全弾性衝突
である、2)重力や摩擦などの外力は無視できる。
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【模範解答】
1. 運動量保存則
衝突前後で運動量が保存されるので、次の式が成り立ちます。
𝑚1𝑣1 + 𝑚2𝑣2 = 𝑚1𝑣1′ + 𝑚2𝑣2′
数値を代入して整理すると、
2 × 4 + 3 × 0 = 2𝑣1′ + 3𝑣2′
8 = 2𝑣1′ + 3𝑣2′・・・(1)
2.力学的エネルギー保存則
完全弾性衝突では、運動エネルギーも保存されるので、以下の式が
成り立ちます。
{(1/2) × 2 kg × 4 m/s²} + {(1/2) × 3 kg × 0 m/s²}
= {(1/2) × 2 kg × v1‘²} + {(1/2) × 3 kg × v2‘²}
この式を簡単にすると、
16 = v1‘² + (3/2)v2‘²・・・(2)
3.式(1)を v1‘ について解く
式(1)を v1‘について解くと、
v1‘ = {(8 – 3v2’)/2}・・・(3)
4.式(3)を式(2)に代入
式(3)を式(2)に代入して、v2‘を求めるための方程式を作ります。
16 = [(8 – 3v2’)/2]² + (3/2)v2‘²
この方程式を解いて、v2‘ の値を求めます。その後、求めた v2‘ を式
(3)に代入して v1‘ を求めます。
5.計算結果
計算の結果、衝突後の物体 A の速さは -0.8 m/s(左向き)、物体 B
の速さは 3.2 m/s(右向き)となります。
運動量保存則と力学的エネルギー保存則を利用することで、物体の
衝突後の速さを求めることができます。完全弾性衝突では、運動エ
ネルギーも保存されるため、これら2つの保存則を組み合わせて解
を導きます。
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今日もご一読いただき、ありがとうございました。
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