ビジネス英語の決まり文句を制覇する(39)~ケンカできますか?~

こんにちは、Frankです。

私のことを知っている人ならすぐにわかると思いますが、外見的にも
私自身、ケンカをするような、またケンカができるようなタイプでも
ありません。

体もデカくないですから、万が一そんな状況になったら、一発で伸さ
れてしまうことでしょう。

よく生徒さんから、「(Frank)先生が怒ったのをみたことがない」と
言われます。

まあ、仕事上はやはり、それなりに自分自身を律しているので、そう
いうところをお見せすることはないですが私も人間ですから過去生徒
さんから言われたことで「(・・・それはないだろう!・・・)」と
思ったことは、正直何度かありました。

大概のことではムカつかないのですが、私に対してだけでなく、他の
生徒さんに対してまでも、崖っぷちまで追いやるような発言をする人
がいました。人間として「?」ですよね、そういう人は。

その後、クラスメートの人たちがどんどん去っていきました。
その先は、ご想像にお任せします。

大人としての最低のマナー。私自身も他人にとやかく言える立場では
ありませんが、少なくとも他人に攻撃的な態度は控えるべきです。

さて今日のタイトル「ケンカできますか?」。何だか今の話と矛盾し
ているようですが、何も相手に攻撃的になれと言っているのではなく、
「ビジネス英語を使って、ネイティブと議論できますか?」という質
問なのです。

「ディベートできますか?」と尋ねた方が良かったかもしれませんね。

以前にもお話しましたが、日本人が英語を使って議論する場合、兎角、
インフォメーション・トーク(情報を伝える語り)だけに陥りがちで
す。

挨拶のあとすぐにビジネスの話になるというか、所謂、枕詞(まくら
ことば)がないんですね。

こうした例は、ディスカッションやディベートのみならずスモールト
ークでも見受けられます、情報だけを伝えるというか。

例えばあなたの商品を買った、あなたの海外のクライアントが中々支
払ってくれなかったとします。

日本人がよくやるパターンは、「支払い期限の○月×日は過ぎています。
早く支払ってください」と、この台詞を繰り返すだけです。

もちろん言っていることに間違いはありませんが、残念なことにそこ
には「相手の心を動かす枕詞」がないのです。

役所や裁判所、警察なら業務的な催促状や督促状、出頭命令書を発行
すればいいでしょうが、ビジネスは「相手を動かしてなんぼの世界」
です。

ケンカ別れして訴えて、その時は払ってくれたとしても、そのクライ
アントとの取引はそれで終わってしまいます。

「そんな客とは商売はしない!」と粋がるのは簡単ですが、選り好み
ばかりしていたら、クライアントは増えないでしょう。

そこで必要なのは「おべっかを使う」英語ではなく「相手を納得させ
る」convincing な英語であり、議論なです。

分かりやすくするために、メールの文章で付け加えるべき表現はこう
です。

支払いの明細および期限を再度伝えたあと:

Please let me know if you need any more information regarding the
payment details. …(omission)…While we appreciate your continued
support, we urge you to resolve this matter at soonest possible.

所謂、相手への心遣いと今後も商売関係を築いていきたいという点を
確認します。それでもクライアントが理不尽な態度をとれば、最後通
牒の訴えの手段をとる前に、「ケンカの議論」をします。

が、ここで大事なのは、感情的にならず理論的根拠(Rationale)を再
度復唱すること。私ならこう言います:

Fred. It took us a long, long time to establish a trustworthy relationship
with a firm of your standing, you know. But this time … (silent) … I don’t
think it better to keep your mouth shut. Fred, please don’t let me down.

上記は、日頃からクライアントのフレッドと腹を割って話し合える仲
であるという設定です。

これでフレッドが心を動かされるかどうか、その保証はありませんが、
裁判沙汰の前に枕詞を使った「ケンカの議論」が必要なのです。

私は今まで、こうしたアプローチで、最後通牒を出さずに済んだこと
が何度かありました。私が言うところの「ケンカの議論」とは、汚い
言葉を使ったり罵り合ったりすることではなく、自分の信念を貫く議
論なのです。

どこまで自分が腹を括れるか。相手もそれを見ています。私の「ケン
カの議論」をお分かりいただけたでしょうか。

鬼畜ではあるまいし、相手を崖っぷちまで追いやるようなことはして
はいけません。ケンカの議論――実はそれは相手への思い遣りだった
のです。

在米10年の経験を持つビジネスパーソンが、枕詞や交渉術について書
いている本があります。全て実体験ですので、とっても面白いです。

在庫が中古品しかありませんが、売り切れの時はごめんなさい。屁理
屈を並べ立てたたアカデミックな書籍より、読み応えがありますよ。

ビジネス英語交渉術―アメリカ人を動かせない日本企業への提言――

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本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
では次回の講座を楽しみに b^^)

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