こんにちは、Frankです。
今から十数年前ぐらいだったでしょうか、関西で9歳の女の子が虐待
され衰弱死した事件がありました。表題の言葉は、彼女の最期の言葉
です。
部屋に入れてもらえなかった彼女は、ベランダで横たわったまま右手
を動かし、「ひまわりを探している」と言っていたようです。
こんなにむごいことがあっていいのでしょうか。当時、被告の母親に
ついて父親は、「生活が苦しく、鬼の顔になっていた」と証言してい
ます。
子供を持つ親は、とかく仕事のストレスや家族のごたごたで、イライ
ラしてつい子供に当たってしまうことがあります。
私も商社マンとして海外を飛び回っていた頃、出張前になると精神が
高ぶり、ついつい子供に対して言葉を荒げてしまったことも何度かあ
りました。
しかし、である。死に至らしめるまで・・・生活苦ゆえのことだった
のか。ストレスのはけ口に一番弱いものを苛める。これは、人間の性
(さが)なのでしょうか。
私は子供が独立する前、商社マン時代のことを振り返り子供たちに謝
りました。「あの時はごめんね。仕事でイライラしちゃって」
すると子供は私にこう答えてくれました。
「子供に謝れるお父さんって、すごい」
受け入れてくれたとはいえ、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
私は今でも父親として大人になれていなかった当時の自分を恥ずかし
く思っています。あの時、もっと優しくしてあげればよかった、と。
虐待を受け、亡くなった彼女の最期の、最期の言葉。
「ここで寝る、おやすみなさい」
子どもを持つ親として、今改めて読み返しても胸が引き裂かれるよう
な事件。二度と起こらないことを願っています。
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