こんにちは、Frankです。
短編集の巻末にある、薀蓄のある書評を引用しながら、感想を述べさ
せていただきます。
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鈴木輝一郎氏といえば、父は鈴木コテ製作所社長で、一旦はサラリー
マンになるも帰郷して同社に入社、父の死後は自ら経営に携わってい
た兼業作家さんでしたが、ウィキによると2014年に自主廃業されたよ
うです。
託老所という舞台設定は、高齢化社会を迎えている私たちにとっては
興味をそそられると同時に、厳しい現実を突きつけます。
「オーソドックスな謎解き」は、敢えてマイナス点をつける対象では
ないのですが、「結末が暗すぎる」という印象は免れませんでした。
高齢化社会、介護等、「厳しい現実」(Sober reality)の中にも、何処
か光が見出せるのでは、とストーリーを追う中で期待しましたが残念
ながら「明るい希望」(Silver lining)はありませんでした。
新人賞に何度も応募し、落選し続けた作者ならではの忍耐強さを感じ
ますが、エピローグにピリッとエンタテイメント性を入れて欲しかっ
た、と感じたのは私だけでしょうか。
欲張りすぎですかね?
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