グローバルコンピテンス養成講座(91)~英検®1級単語のリスト化~

こんにちは、Frankです。

英検®1級に合格する人は概して想像力が豊かな人が多いように思いま
す。グローバルコンピテンスを身に着けるには、この想像力は必須の要
件となります。

想像力(imagination)は、the ability to form a picture, story, or in your
mindと定義されます。人や物を描く、物語を書く、といった能力を指
します。連想する能力もこの類に入るでしょう。

極端な例を挙げると、「合格する人」と「合格しない人」のイメージ
はざっとこんな感じです――

二人に同じ質問をしてみます:
「グアテマラ内戦の虐殺と聞いて、何を想像しますか?」

▼ 合格しないAさんの回答
「グアテマラが中南米あたりにあるのは何となくわかるけど、内戦がど
んなものだったのかは想像できません。確かスペイン語を話しますよね」

▼ 合格するBさんの回答
「先ずはグアテマラが中米の国で、公用語がスペイン語ということ。
内戦の詳しいことは知りませんが、確か軍内の親米派と反米派および
左派勢力などの間で行われた内戦だったと思います。30年以上続いた
んじゃなかったですか。軍の関係者が大量殺戮の罪で長い懲役刑を」

実際、グアテマラの内戦は、1960年から1996年まで続いた内戦で、
特に1982年から83年にかけて大統領を務めたエフライン・リオス・
モント元将軍に対して、キチェ県のイシル族を中心に1800人近くを
殺害したとしてジェノサイドの罪と人道に対する罪で禁錮80年の刑
が言い渡されています。

如何です、AさんとBさんの回答を比較してみて。合格するBさんが
色々と背景知識を持っているのと、1)グアテマラがどこなのか、
2)内戦がどういう状態だったのか、3)どんな政権だったのか、
4)虐殺に関与したのはどんな人物だったのかなど、情報の整理が
できているということです。

知っていたかいなかったという単純な括りではなくて、日頃から世の中
の事象に好奇心を持ちつつ、吸収した知識を断片の知識として終わらせ
ない工夫ができているのです。

恐らく、英単語に関しても、Aさんは「Guatemala→Latin America→
Spanish→Civil War」あたりで語彙が尽きたでしょうが、Bさんは
「Guatemala→Central America→Spanish-spoken→Three-decade
civil war→A long (80-year) sentence at genocide trial」という筋書きが
頭に浮かんだでしょうし、Civil Warを語るに、genocide(大量殺戮)、
convicted(有罪をなった)、atrocities(残虐行為)、abuses(虐待)、
crimes against humanity(人道に反する罪)など、関連用語を駆使して、
Genocide in Guatemalaをスピーチで2分間語ることもできたでしょう。

纏めると、日頃から好奇心を持って知識をつける努力と、どういう風に
話せば聞く人に分かってもらえるのかという想像力も鍛えておくことが
大事だということです。

ジャンル毎に引き出しを持ち、単語のリスト化、即ちちっちりと整理して
おくのです。こうした1つ1つの積み重ねが、英検1級合格という大きな
成果に繋がるのです。

グアテマラ内戦の虐殺で元独裁者に有罪判決(The Japan Times Weekly,
May 18, 2013)という記事を踏まえ、単語のリスト化をしておきましょう。

▼ Ex-dictator convicted of genocide in Guatemala
1.「大量虐殺」の類義語
  ├genocide
  ├massacre
  ├pogrom
  ├carnage
  ├holocaust
  ├multcide
  └slaughter
2.関連用語
  ├junta「軍事政権」
  ├discrimination「差別」
  ├atrocities「残虐行為」
  ├abuses「虐待」
  ├crimes against humanity「人道に対する罪」
  └others(mass rapes, the killings of women and children, etc.)

因みに、グアテマラ軍部の搾取と大量殺戮に対し、危険な革命運動への
参加を選択した人々の決意や80年代初期の内戦の様子、現在の生活、
戦いが実現した変化などを、内戦の中に身を置いた米国の弁護士が
綴った書籍があります。知らされなかった真実が語られています。
興味があれば、どうぞお求めください。

『勇気の架け橋―グァテマラ内戦とマヤ先住民族・ゲリラの戦いの記録』

民族浄化のような差別意識がなくなることを、心より祈っています。

今日もオンラインクイズに答えないと気が落ち着かない方は
こちらでチャレンジなさってください。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
では次回の講座を楽しみに b^^)

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