こんにちは<Frank>です。
[英検®1級講座]の第34回目を迎える今日から、気になるキーワー
ドを取り上げます。今日は[buck]です。
先ずは旧、The Japan Times Weekly (September 21, 2013)のOPINION
に掲載されていたヘッドラインを見てください。
――The buck stops nowhere
記事の中身は、東京電力福島第1原発事故をめぐって告訴・告発され
ていた東電幹部や旧原子力安全委員会ら政府関係者42名について、東
京地検が全員を不起訴処分とした、というもの。
ではヘッドラインと原発との間にどういう関係があるのか。
実はこれ、キーワードになっているのが[buck]なんです。
この[buck]には「雄ジカ」や「1ドル」、ポーカーでディーラーで
あることを示す「バック」など色んな意味がありますが、「責任」と
いう意味もあるんです。
今回ご紹介しているThe buck stops nowhere.の元になっている表現が、
アメリカの第33代大統領のトルーマンが発した The buck stops here.
「責任は私が取る」です。
英検®1級の受験者にとっては常識となっている表現[pass the buck]
「責任を転嫁する」をベースに、トルーマンは他の人が責任転嫁をし
続けたとしても、最後は大統領のところでその責任転嫁を止めるとい
う決意を示したもの。
従って件のヘッドラインは「原発事故の責任不問」と訳されています。
「責任転嫁はどこにも止まらない」(nowhere「どこにも~ない」)
と風刺的なニュアンスで伝えています。
トルーマンの[The buck stops here.]を知っていれば、ヘッドライン
を読んだだけでOPINIONの意図をすぐに汲み取れます。
日頃から1つの単語を見たとき、単に単語単位で意味を捉えるのでは
なく、コロケーション(連結語)や名言、決まり文句はないか等を調
べる時間を持ってもらいたいものです。
そうすることで、知識の幅が大きく広がります。こうした1つ1つの
単語への思い入れを増やしていくことで、あなたの語彙力は何倍も、
何十倍もアップします。
始めてください、言葉への思い入れ・・・英語を読むあなた作りを。
言葉との出会いが、あなたをより心豊かにしてくれるはずです。
「今日」を読む人は、「未来」を読む――
今日もご一読いただき、ありがとうございました。
素敵な一日をお過ごしください。
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